『上新庄えきまえ寄席』

春日神社集会所

 
『第272回 上新庄えきまえ寄席』に行く。
 
春日神社で開かれる定期的に開かれる落語会。
内、八天さんの担当の会は二月と八月。
いわゆる、にっぱちの月。
 
王子板紙さんが協力されているので、入場の際。おみやげに小振りな箱のティッシュを頂いた。
 
今回は、他の会で発表された新作をまとめて三作かける試み。
小説家の方々の手による新作落語だ。
 
ひろばさんは「動物園」。
まくらでは、ざこばさんのお供でマレーシアでのお仕事の零れ話をされた。
動きが大きいので、舞台が窮屈そうだった。
 
八天さんの一席目は「親切七度狐」。
一度仇されたら七遍だますのではなく、一度恩を受けたなら七度恩返しをせねば気が済まない、律儀な狐となっている。
神通力もどこか抜けているので、かえって迷惑になるというところが面白い。
落語のパロディもあちらこちらに。
 
しん吉さんは「ふぐ鍋」。
昔、上新庄に住んでいた話をまくらでされた。
阪急電車の話に進むかと思いきや、それがなくちょっと残念。
NHKのドラマ『ちりとてちん』のオーディションを受けた話が出る。
他の演芸の人や役者さんなどと一緒に、五人ずつ面接。
同じくオーディションに参加されたひろばさんと、しん吉さんが、これからの組のちょうばさんと面談の様子を話されたとの事。
雰囲気や空気を予め仕込んで挑んだちょうばさんは、無事、二次面接へと進んだ。
しん吉さんは、少々悔しそうだった。
 
八天さんの二席目は「寄席の怪談」。
古い劇場に雇われた警備員が体験する、可笑しくて怖い怪談話。
こちらにも落語ネタがちりばめられている。
観客が大いにびっくりさせられる演出も。
 
三席目は「病の果て」。
元は吉本新喜劇のお芝居になる筈だった脚本を、落語に手直ししたもの。
そういう経緯があるので、芯には笑えてしんみりさせるテイストがある。