『かぞくのひけつ』

 
かぞくのひけつ』を観る。
 
いいなぁ、この映画。
決して大作ではないし、文芸色が全面に出ている訳でもない。
描かれているのは、等身大の小さな悩みレベルなのだけれど、それだけに深みがある。
 
第七藝術劇場で観たのだけれど、それが妙な感じであった。
舞台が十三。
駅から映画館に通った道筋がスクリーンに映し出される。
劇中にこの劇場が登場し、それを同じ座席に座った私自身が、銀幕に映るその光景を観ている。
ゲシュタルト的というかメタ構造とか考えると面白い。
 
監督の小林聖太郎さん、上岡龍太郎師匠の息子さんだそうだ。
 
桂雀々さんが家族のお父さん役で出演されている。
吉の丞さんもワンシーン出ていると聞いていたので、それにも注意して観てみた。
酒場のカウンターの客、がそれだろうか。
 
映画本編の前に『おばちゃんチップス』の予告編が流れる。
去年の二月に見かけた撮影風景は、どうやらこれだったようだ。