『大美落語会』
『第一回 大美落語会 〜旧鴻池邸で船場噺を聴く会〜』に行く。
元々は鴻池の両替商のお店があった場所。
現在は大阪美術倶楽部の建物がある場所。
阿か枝さんは「金明竹」。
早口の使者の口上に、骨董品の数々が登場する。
断り方を教わるその都度失敗する丁稚さん、わかっていても可笑しい。
第一回の落語会ということで、最初にお断り項目の説明を阿か枝さんから。
世相をギャグに笑いを交えての、楽しいお断りであった。
文華さんは「ちりとてちん」。
竹さんが「ちりとてちん」を口にして苦悶する様子、大盛り感が嬉しい。
竹林さんは「初天神」。
竹林さんの「初天神」には、「四角い提灯のお店」の件は出てこない。
団子屋は、あんこと蜜が選べるお店になっている。
御手洗の蜜をすする仕種が細かい。
仲入りの後、はめもの紹介のコーナー。
竹林さんが司会役。
文華さんと阿か枝さん、それに早川さんが舞台に。
大太鼓、締太鼓、摺鉦、拍子木、銅鑼、能管、三味線の各楽器を紹介。
一番太鼓と二番太鼓(ちゃくとう)を実演。
つぎに出囃子。
「石段」「野崎」「ミッキーマウスマーチ」を順に。
お客さんのリクエストにより「廓丹前」。
演奏中、竹林さんが阿か枝さんに合図。
阿か枝さんは能管を吹きながら舞台中央へ。
「廓丹前」の演奏が終わって、阿か枝さんが文枝師匠の声色をされた。
会場が盛り上がる。
お次のリクエストは「舟行き」。
ご自分が振ってしまった流れだが松鶴師匠のモノマネはできないということで、「舟行き」終わりで、松鶴師匠とのエピソードを話された竹林さんであった。
春團治師匠の「野崎」、文枝師匠の「廓丹前」、松鶴師匠の「舟行き」、四天王の内お三方分が出たので、やはりここは当然のように、米朝師匠の「三下がり鞨鼓」が最後に演奏された。
出囃子のあとは、はめもの。
川、海、雨、風、雪の表現を紹介。
雪では「池田の猪買い」の一場面を竹林さんが実演。
幽霊出現の表現を、「皿屋敷」の実演で紹介。
以上で、「寄席囃子はめもの紹介」コーナーはお開き。
トリは米二さんの「鴻池の犬」。
縁のある場所で、聴く「鴻池の犬」は格別な感がある。
時事ネタも織り込まれ、楽しく聴く。
毎日放送が取材に来ておられた。
開演前などにお客さんにインタビューも。
今後、継続して開催されるとの事。
年四回ほど。
船場と骨董品に因んだ噺が一席ずつ演じられるそうだ。
次回も期待に答えてくださることだろう。