『お笑い怪談噺の夕べ』

繁昌亭の舞台へ

 
『お笑い怪談噺の夕べ vol.3 〜ホンモノのユーレイも出まぁーす!〜』に行く。
 
今日の会は、比較的空いている。
一階の後ろ二列分ががら空きな感じ。
舞台の上手と下手には、書き割りが置かれている。
上手側は墓や塔場。下手側には常夜燈。怪談噺の雰囲気を高める。
 
最初はたまさん。
本日は、演出効果のため、非常口表示のランプにフィルターがかけられ暗めになっていた。
舞台の上のたまさんから、非常時の退避経路を説明。
予め避難経路を説明しておけば、非常口表示に手を加えても良いのだとか。
先に連続ショート落語を幾つか披露。
演目は「ホスピタル」。
老婦長の件は、少し濃いめに。
 
染雀さんは「腕喰い」。
林家以外は、あまりやらないネタであるとまくらで。
今日、染雀さんがこの会に呼ばれたのは、今の出番よりも後の方が重要、と、ちょっとしたネタバレ。
  
染左さんは「猫の忠信」。
他のネタに比べて、怪談色は少な目。
 
南鱗さんは「応挙と幽霊の花魁」。
天神さんにもゆかりのある一席。
 
福笑さんは「真田山慕情」。
福笑さん作の新作落語
途中からだんだんと照明が暗くなっていく。
客席も舞台も真っ暗になる。
舞台上手の墓場のあたりに、ぽっかりと幽霊の顔が浮かぶ。
その刹那、客席から悲鳴がもれた。じきに幽霊の顔は消えた。
間髪おかず、劇場の後ろから幽霊の登場。
幽太役の染雀さんであった。
早変わりの秘密、最初の幽霊の顔は三味線さんであるようだ。
"何か"でお客さんの顔を撫でて回る。
正体はコンニャク。
それも冷蔵庫でよく冷やしてあるのだそう。
コンニャクでちょっかい出したお客さんには、そのコンニャクをプレゼント。
お持ち帰り用のビニール袋もセットで。
一階の、上手側と下手側の客席を回って何人かにコンニャク・サービス。
舞台下手の階段を上がる染雀幽霊。
舞台の上で、恨み言を言い退場。
福笑さんが噺をしめて、一席終了となった。
 

  • 笑福亭たま       「ホスピタル」
  • 林家染雀         「腕喰い」
  • 桂米左          「猫の忠信」
  • 旭堂南鱗         「応挙と幽霊の花魁」
  • 笑福亭福笑       「真田山慕情」