『たまよね祭【昼の部】』に行く。
 
今回、三味線方がお二人。
林家和女さんと吉崎律子さん。
お二人が中心となるコーナーが設けられた。
お二人への指示やコメントが、後方のスクリーンに文字が映し出される演出。
同じ曲を御流儀による違いを聞き比べたり、大変勉強になる。
 
たまさんの三席目は「宿屋仇」。
以前、たまさんが落語会で言っておられたことがある。
数多ある噺のなかには、そこはそんなんでいいのかと疑問に思う表現があるものがある。
その一つが、「宿屋仇」の中の、「間男をして、ひとを二人殺し、五十両の金を持って逃げた」との話を聞かされて、その相手を誉め囃すものであろうか、引くのではなかろうか、という疑念である。
それに対するたまさんの答えが今日の「宿屋仇」だ。
余所で耳にした話を、さも自分の自分の体験のように話す、というのをあえて直ぐにばらす。
その話術の巧さを誉め騒ぐ形に演出している。
納得のいく一つの回答では無かろうか。
 

  • 笑福亭たま          「矢橋船」
  • 桂吉の丞           「稲荷俥」
  • 笑福亭たま          「Hospital」(作:たまよね)
  • 桂坊枝             「火焔太鼓」
  • 林家和女 吉崎律子     「お囃子聞き比べ」
  • 笑福亭たま          「宿屋仇」
  • 笑福亭たま 米井敬人    「今日のたまよね」