『そごう寄席』
『そごう寄席〜桂雀松独演会〜』に行く。
開場前に、今回出番のある吉坊さんと、お手伝いの佐ん吉さんが来られた。
お二人ともダーク・スーツ姿であった。
吉朝さんの一周忌の法要があったのだろう。
雀松さんが「ぜんざい公社」とその改作である「マキシム・ド・ゼンザイ」の二題を同じ会で演じるという、聞くからに甘そうな企画。
一時期、公社が民間企業化される事が相次いだ。
そのためか「ぜんざい公社」が演じにくくなったのも確かか。
今回、雀松さんの事前に発表された演目は「ぜんざい公社」であったが、実際に演じられたものは、小佐田定雄先生の筆による「ふれあいぜんざい」となっていた。
お役所仕事の面を強調して、笑いをふくらませてあった。
好い感じだ。
桂文三作の「改良善哉」が「ぜんざい公社」となり、「マキシム・ド・ゼンザイ」と「ふれあいぜんざい」へとそれぞれに発展している。
落語の歴史の一齣に立ち会った気がする。
