『雀三郎 みなみ亭』

 
『第六次 雀三郎 みなみ亭 雀三郎をしごく会』に行く。
 
雀三郎さんの会ではあるが、今回はお弟子さんの雀五郎さんが主役に据えられている。
二席の前は雀々さんと雀三郎さん。
きついしごきだ。
 
会場は半分ほどの入り。
なんか勿体ない。
 
最初は吉の丞さん。
芸歴の短さに反して、しっかりした高座。
今後の最有望株。
 
雀々さんは「一人酒盛」。
基本的に二人の遣り取りの噺なのだけれど、台詞は一人の側のみで展開される。
一人分の演技で二人の人物が浮かびあがる。
まくらで、雀々さんは雀五郎さんとまともに会話した覚えがないと話された。
顔を合わす機会はあれど、寡黙な雀五郎さん、お酒の場でもそれは変わらないとの事。
 
雀五郎さんの一席目は「崇徳院」。
まくらは無しに本題。
その事で会場に笑いが起きる。
流れるように噺が進む。
 
雀三郎さんは「天神山」。
変ちきの源助の様子が良い。
 
雀五郎さんの二席目は「質屋蔵」。
熊五郎もの二題の趣向か。
こちらもまくら無しで本題へ。
噺は終わり、盛大な拍手の中、何事もなかったかの様にあっさりと舞台を後にする雀五郎さん。
 
今回一番の変チキであったのは、雀五郎さんかもしれない。
 
雀五郎さん、噺をほとんど噛まない。
普段どれほど稽古されているのだろうか。
感心する。