『TORII講談席』

 
『TORII講談席 〜不幸なること後藤一山の如し〜』に行く。
 
TORII HALLで開催されている講談会。
今回は後藤一山をフィーチャー。
落語『くっしゃみ講釈』でさんざんな目に遭う、あの後藤一山だ。
講談は新作で、南海さんが考案したものをそれぞれの講談師がふくらませたそうだ。
 
まずは南青さんの「我輩ガ後藤一山デアル」。
咳払いなどをし、もったいつけて難波戦記を語り出す南青さん。
張扇で見台を叩かず、素手で腿をはたいている。
落語「くっしゃみ講釈」でお馴染みの一節をより詳しくもっと講談らしい口調で話している。
これは後藤一山が稽古をしている様子であった。
落語で、東京から来たとされていた後藤一山が、大阪に来た理由。
後藤一山から見た、逢い引きの邪魔をすることになった経緯。
空き家を改装した講釈小屋での経過。
そんなあれこれが、後藤一山の側から描かれている。
 
続いてはこごろうさんの「くっしゃみ講釈」。
今回はこごろうさんが色物だ。
おなじみの「くっしゃみ講釈」であるが、こういった席で聴くとまた違った感覚がある。
 
続いては南華さんの「後藤一山の逆襲」。
逆襲とはいうものの、後藤一山の不幸は続くようで。
 
仲入りの後、トークコーナー。
小佐田先生と南海さんでトーク
 
トリは南海さんの「帰ってきた後藤一山」。
「くっしゃみ講釈」の事件から10年後、大阪に舞い戻った一山が殺人事件に巻き込まれるという作品。
探偵講談のようだ。
これは以前、「下寺町の謎 後藤一山の御難」として発表された作品に手を加えたもののようだ。
 

  • 旭堂南青           「我輩ガ後藤一山デアル」
  • 桂こごろう          「くっしゃみ講釈」
  • 旭堂南華           「後藤一山の逆襲」
  • 小佐田定雄 旭堂南海   「講談の明日を語る」
  • 旭堂南海           「帰ってきた後藤一山」