『新進落語家競演会』

新進落語家競演会’08パンフ

 
『第45回 なにわ芸術祭新人賞選出 新進落語家競演会』に行く。
 
『第45回 なにわ芸術祭』の新人賞にノミネートされた八人の若手落語家さん達による会。
新人賞自体は13回目。
 
ある方から招待券を頂いた。
ありがたいことである。
自分でも応募したのだが、皆はずれてしまった。
くじ運がないなぁ。
 
最初に司会役の笑福亭仁昇さんが登場。
仁昇さんは、第2回の新人賞受賞者だ。
続いて、回対象の七人の噺家さんが舞台に。
今日の出演者は八名なのだが、喬若さんの到着が都合により遅れているため。
 
抽選箱から一人一つずつ、玉を取り出す。
赤の玉を引いた人がトップバッターになる形式。
出演の並びは決まっている。
JRの環状線で例えるなら、駅の並びそのものは決まっていて始発駅を変更するような感じだ。
七人の噺家さん達が次々に玉を引いていく。
ところが、全員白玉。
抽選箱に残った玉が赤玉だった。
喬若さんは居ないので、よね吉さんがトップを務めることに。
 
審査員の方々が舞台に列席。
仁昇さんにより紹介された。
 
最初の出番、よね吉さんの「芝居道楽」。
本来は「七段目」というネタ。
持ち時間が短いので、噺の構成を編集したため、「七段目」という言葉が出てこなくなったため「芝居道楽」に題名変更。
 
瓶生さんは「牛ほめ」。
なんだか、扇子の扱い方や、台詞の端折り方も今一つ。
 
たまさんは「ドーベルマン刑事」。
大変可笑しい。
シナモン(犬)が土に物を埋めてしまう件はカット。
その替わりに、シナモンのジェスチャーに「七段目」の所作が!
下座からツケ打ちも入る。
打ち合わせた上での、演出。
やはり、今回限りだろうか。
 
しん吉さんは「鷺とり」。
コミカルなオチ。
 
風喬さんは「千早ふる」。
現代的なくすぐりが多く織り込まれている。
 
ここで仲入り。
 
笑丸さんは「看板のピン」。
登場人物のテンションが高い。
 
三弥さんは「英才教育」。
所々に見られる言い間違いが気になった。
 
トリとなった喬若さん。
ネタは「動物園」。
移動動物園で流れるBGMが『ドナドナ』。
男と動物園職員の、トラの仕種の上手下手にはっきりと差がつけられている。
出番の最初と終わりに、楽屋の方向にも申し訳なさそうに頭を下げた。
遅刻したお詫びの表明。
 
皆の出番が終わり、全員集合。
それぞれに、本日の感想などが聞かれた。
審査員の方々の簡単な講評も。
 
11日の産経新聞に今回の結果が発表されるらしい。
会場での下馬評は、新人賞・桂よね吉、奨励賞・笑福亭たま、という感じなのだが...。
 

  • 桂よね吉       「芝居道楽(七段目)」
  • 笑福亭瓶生     「牛ほめ」
  • 笑福亭たま      ドーベルマン刑事(作:笑福亭たま)
  • 桂しん吉       「鷺とり」
  • 笑福亭風喬     「千早ふる」
  • 林家笑丸       「看板のピン」
  • 桂三弥        「英才教育」(作:桂三枝)
  • 笑福亭喬若     「動物園」