『ウラ福楽』

 
『ウラ福楽 〜アヴァンギャルドな世界 その2〜』に行く。
 
福楽さんの落語会。
一風変わったものをする会。
 
最初に、羽織に関して質問される事の多い事柄を幾つか話された。
どのタイミングで脱ぐのか、どうして脱ぐのか、など。
福楽さんのお答えは、丁稚などは羽織を着ていないので、丁稚メインの噺ではすぐに脱ぐ。
「蛇含草」などのような演目は、噺の構成上、最後まで脱がない、とか。
羽織が合図として使われる場合の話も。
 
その昔、大阪に沢山の寄席小屋があったころの余話。
人気のあった噺家は幾つもの小屋を掛け持ちしていた。
高座が伸びたり、交通事情で遅れたりして、出番に間に合わないときも連絡が出来ない。
勿論、携帯電話の無かった時代の話。
その遅参している落語家さんの、前の出番の噺家さんは、到着するまで間を繋がなければならない。
その時に羽織が合図として使われたという。
噺家さんが羽織を脱いで後方に置いておく。
遅れていた噺家さんが到着すれば、羽織は道具を使って楽屋に引かれていき、高座の噺家さんへの到来の合図となる。
羽織が置かれたままなら、未着の印なので、当然、そのまま間を繋ぎ続けるという。
 
その噺家さんの繋ぎ方にも上手い下手があるそうで。
一席を伸ばすのに、一つの噺では間に合わないので別の噺を続けて演じることがある。
なんの脈絡もなく、ただただ続けて話してしまうと、それを「芋つなぎ」といって良くない手法としているそうだ。
 
福楽さんの一席目は、敢えてその「芋つなぎ」をやってみるというもの。
 
「看板の一」「米揚げ笊」「田楽喰い」「打飼盗人」「上燗屋」を編集。
最初の博打で借金が出来てしまった男が、仕事を世話してもらったり、お金が無いのでタダで田楽を食べようとしたり、最後の手段に訴えてしまったり。
 
次は謎かけ。
お客さんからお題を貰って謎かけを。
環状線」「カツカレー」「北京オリンピック」「はげ頭」「大阪市長」「雀のおやど」「大相撲」「橋下知事」を続けて。
橋下知事」は出来ず、宿題(?)に。
 
最後に、南京玉すだれを。
 

  • 桂福楽        芋つなぎ
  • 桂福楽        謎かけ
  • 桂福楽        南京玉すだれ