『三三・吉弥 ふたり会』

繁昌亭

 
『三三・吉弥 ふたり会』に行く。
 
夕方、地下鉄南森町駅に到着するも時間に余裕があったので、JR方面へ地下を徘徊してみた。
向こうの方から見覚えのある人物が歩いて来た。
吉弥さんだった。
丁度その時、携帯ミュージックプレイヤーで、録音した『とびだせ!夕刊探検隊』を聴きながら歩いていたところだったので、ちょっとビックリしてしまった。
 
最初は二乗さん。
まくらも進化している。
受け売りの知識を披露する男の、得意げな表情が楽しい。
 
三三さんの一席目は「五目講釈」。
勘当されて居候状態の若旦那、講釈師になると言い出す。
この若旦那が読む講釈が、出鱈目極まる代物。
三三さんの「五目講釈」は、時事ネタが織り込まれている。
 
吉弥さんの一席目は「蛸芝居」。
旦那や奉公人を始め、出入りの物売りまで芝居好きというけったいなお店。
繰り広げられる芝居の数々が見物。
 
仲入りの後、吉弥さんの二席目。
演目は「短命」。
飲み込みの悪い男の、きらきらした表情が可笑しさをそそる。
二人の話に登場する、三人の御養子さんがありありと感じられる。
 
三三さんの二席目は「笠碁」。
碁がもとで喧嘩してしまった二人のご隠居さん。
それぞれの視点からの描写が見事。
本日限定の演出では、一方のお店が「蛸芝居」のお店のお隣らしい。
大変可笑しいサービス。
 

  • 桂二乗       「つる」
  • 柳家三三      「五目講釈」
  • 桂吉弥       「蛸芝居」
  • 桂吉弥       「短命」
  • 柳家三三      「笠碁」