『らくご道』

『らくご道』

 
『らくご道 〜笑福亭生喬と桂こごろうの落語会〜』に行く。
 
上方亭へ。
 
最初は生寿さん。
演目は「兵庫船」。
所の尋ね合いの、州・州の後に続いては、川・川の応酬。
謎かけ遊びの、"いろは"の前には、ねずみ尽くし。
25分ほどの長い型。
 
こごろうさんは「仔猫」。
お鍋の葛篭をあらためる段で、錠前をねじ切る番頭さんの得意そうな表情。
お鍋に暇を出す場面で、なかなか話を切り出せない様子の番頭さん。
対比が面白い。
 
生喬さんは「愛宕山」。
幇間の、一八と茂八の関係が、同じ一門の兄弟子・弟弟子として描かれている。
大阪での一八のしくじりがどのような物であったかにも言及されている。
 
仲入りの後、対談。
生寿さんの「兵庫船」は、最近では省かれる部分もそのまま教えたと、生喬さん。
「仔猫」の、お鍋の悲哀、お鍋の感情の起伏などの表現についてのお話。
演者によって解釈が異なる噺。
やたらと怪談要素を強くする事に関しての是非や、お鍋の容姿の描写についても。
由瓶さんの、お鍋が番頭さんの襟首を捕まえてから、脱力する表現を誉めたり。
愛宕山」では、枝雀さんが「愛宕山」の最後の台詞の台詞を言わずに高座を終えたことがあるとの思い出話。
その日の枝雀さんの会では、他の噺もオチの台詞を言わずであったそう。
 
次回の『らくご道』では、生喬さんは「野崎詣り」、こごろうさんは「鬼あざみ」。
季節ネタだけに、今日「野崎詣り」をかけるべきであったかもしれないと生喬さん。
替わりに来月に「愛宕山」をやっていれば、余計に汗だくになっていただろうから、これでよかったのではないかとの結論。
 

  • 笑福亭生寿       「兵庫船」
  • 桂こごろう        「仔猫」
  • 笑福亭生喬       愛宕山
  • 生喬 こごろう       対談「夕焼け日記」