『まるまる出丸の会』

『まるまる出丸の会』

 
『第114回 まるまる出丸の会』に行く。
 
先に繁昌亭に寄って、チケットを購入してから東梅田教会へ向かう。
 
いつもの『まるまる出丸の会』では、二番の演奏が終わると拍手が起こる。
今回は拍手は無し。
笛を奏でていたのが出丸さんではなかったから?
 
まずはちょうばさん。
演目は「皿屋敷」。
"鎌を研いだような月"を、手と体をくねらせて表現。
ちょっと懐かしい。
 
出丸さんの一席目。
演目は「遊山船」。
モッチャリしているので、××衆と言いかえる、の辺りで。
"ちょうば"ってモッチャリしている、とギャグ。
きゃあの処でも繰り返して笑いに。
まくらでは、出丸さんの入門秘話を。
当時、クロス張りの職人であった真田青年。
ミナミの某デパートの食品売り場の内装工事にかりだされたのだそう。
その日の営業が終わって次の日の開店までに仕上げるという急ぐ工事で、大勢の職人さんが参加。
真田青年もその一人であったのだそう。
仕事にかかるまで少し時間があったので近所で時間をつぶす算段。
たまたまその近くで開かれていた『島之内寄席』を見学。
その回に、朝丸さん(当時)がトリの予定で出ておられた。
落語にそれほど詳しくなかった真田青年、朝丸目当てに落語会へと足を運ぶ。
仕事の開始時間の関係で、落語会が終わるまでも居られなかった筈の真田青年。
朝丸さんは、翌日のスケジュールの都合上、二人目の出番に変更。
無事、朝丸さんの高座を堪能した真田青年であった。
その時に、会場にいた落語ファンに、朝丸さんの住まいが箕面であることを聞き及ぶ。
その後、箕面に行ってみた真田青年。
なんとなく見当をつけて探し、その辺りにお住まいの方に尋ねて朝丸さんの家を見つけ出す。
その日はアクションを起こすことをせず、夜もコンビニなどで時間をつぶす。
朝刊が配達される時間となり、新聞を取りに出た朝丸さんに入門を願い出たのだそう。
朝丸さんは薄着であったとか。
一番弟子の都丸さんも二番弟子の喜丸さんも、落研出身で落語に詳しい。
できればまっさらな人間を育ててみたいと考えていた朝丸さんに、ピッタリ符合する人物が飛び込んできた。
なので、一も二もなく入門を許されたのだった。
 
仁智さんは「鶴カントリークラブ亀コース」。
まくらでは、イチロー選手のお話も。
仁智さんはバファローズファンであったので、オリックスブルーウェーブの名選手であったイチローは昔から好きではないそう。
 
出丸さんの二席目は「蛇含草」。
餅で腹、というか体中がパンパンに膨れあがった様子が楽しい。