『月亭遊方・林家染弥の蔵出し!うちわ話』

『月亭遊方・林家染弥の蔵出し!うちわ

 
『第7回 月亭遊方・林家染弥の蔵出し!うちわ話』に行く。
 
最初に、遊方さんと染弥さんが登場。
お二人は着物姿。
ちょっとしたトークの後、本日のゲストを呼び込む。
福丸さん、八斗さん、ちきんさんの三人。
ただいま弟子修行中の面々。
 
自己紹介がてら、なぜ噺家を志望したかを話す。
 
桂福丸さんの話題。
灘中、灘高から京都大学法学部へ進んだ福丸さんが、複数のバイトを経験して噺家を目指した経過を話す。
学歴の話題で、遊方さんが"中途半端な京大"と違うと扇子の先で楽屋の方を指す。
楽屋には、笑福亭たまさんがいるようで。
 
次は月亭八斗さん。
師匠の八方さんは、弟子をとる独自の基準として、家庭環境が複雑であることを可否の判断材料にされるという。
遊方さんの場合、父親と別離していて家庭が裕福でない。
八斗さんは、18歳で結婚して、五年たって奥さんの方から離婚を申し入れられたそう。
それも、子供も奥さんが引き取るし、お金も請求しないという条件で。
理由が、人生で初めて好きな人が出来た、との事。
本番でぶっつけの話をしたいと考えた染弥さん、楽屋でもあえて八斗さんとは話をしていなかったそう。
その八斗さんの境遇に、染弥さんが食いつく食いつく。
法的に、八斗さん側から慰謝料が請求出来るのではないかと、福丸さんに振ったり。
 
続いては桂ちきんさん。
自身の記録的な、弟子入り承諾のエピソード。
NGKの裏手できん枝さんを待ち受けていたちきんさん。
近くの食堂から出てきたきん枝さんに「すいません」と声をかけたところ、直ちに「えーよ」と承諾されたという。
弟子にしてくださいの、"で"も言っていない即座の快諾であったそう。
染丸さんに弟子にとってもらうのに、かなり苦労された染弥さん。
染弥さんは、自分の場合がどうであったかを話された。
 
トークは失敗談の部に移る。
 
染弥さんのお話。
ここでは名を伏す染丸一門の噺家さん。
染丸さんは、十代で入門したそのお弟子さんに、年齢を重ねてからの入門者とは違うサラな人柄を求めていたよう。
そのお弟子さんに、染丸師匠が質問された。
これから覚えたい演目は何かと問うた染丸さんに対し、そのお弟子さんの答えは「開口一番」。
開口一番は、あくまでそういう書き方をするもので、そのような外題は無い。
そのお弟子さんは、いくつもの落語会で最初の出演者のネタが「開口一番」と書かれているのを勘違いしたよう。
それが染丸さんへのしくじりとなってしまったのだそう。
 
ここで楽屋の様子の小芝居。
畳紙を取ってきた遊方さん。
遊方さんが大先輩役。染弥さんが中堅の噺家さん。福丸さん・八斗さん・ちきんさんが楽屋番という配役。
大先輩が着物を脱ぐと、それを畳む仕事を若手が奪い合う。
上にはへこへこし、後輩には当たりがきつい中堅どころの様子が大変可笑しい。
 
楽屋再現コントで帯を解いた遊方さん。
遊方さんの帯の裏側は蜘蛛の巣の柄であった。
染弥さんが締めている帯も蜘蛛の巣模様。お揃い?
 
落語会の帰りの様子の再現小芝居も。
先輩も目的地がさらに先なので、後輩が先に駅に降りた。
電車に残った先輩を見送るのだが、携帯電話の着信が気になりそれを取る後輩。
もう数秒我慢すれば、その電話を取る様子を先輩が目撃することもなかったというお芝居。
染弥さんの実体験だそう。
 
若手の悩み相談。
八斗さんは、八方師匠と自動車に同乗した際のお悩み。
運転を八方さんがするのだけれど、どんな話題を話すのが良いのかというもの。
ちきんさんは、犬と猫、飼うならどちらがいいかという悩み。
家を空けることの多い噺家という職業、独立心の高い猫の方が良いのではという、遊方さんの解答。
ちきんさんは実家暮らしのようで、それならどちらでも構わないという結論。
 
まくらの練習としてフリートーク
ジャンケンで発表する順番を決めた。
 
福丸さんは、桂福丸をネットで検索したエピソード。
オチでは楽屋のたまさんからも盛大な拍手が。
遊方さんは、ファミレスで遭遇したカップルの別れ話のネタ。
八斗さんは"すべらない"話。
ちきんさんは、文三さんの襲名の際、米朝師匠宅に自動車で訪問した八方さん一行のお話し。
染弥さんは、染丸さんがネットオークションで手に入れたカーナビのお話。
 
遊方さんが、八方さんとなるみさんのラジオ番組で、八方師匠を怒らせてしまった逸話も話された。
  
遊方 染弥 福丸 八斗 ちきん     噺家による噺家の日常話