『天満のあがき』

繁昌亭

 
『天満のあがき 〜桂歌之助独演会〜』に行く。
 
普段はワッハ上方七階レッスンルームで開催されている『あがき』。
歌之助を襲名してから初の独演会だ。
 
まずは佐ん吉さんの「道具屋」。
今年の初め頃聴いたものより工夫が格段に増えている。
新しく加わった部分がほんの少しぎくしゃくしているが、それは慣れれば良くなるだろう。
 
パンフレットでは「お楽しみ」となっていた歌之助さんの一席目、先ほどの佐ん吉さんの噺と同じような展開で始まった。
「はなしか入門」であった。
佐ん吉さんの高座が、まるまる前振りみたいだ。
主人公が歌之助さんの写し身のようだ。
 
続いては豊来家一輝さんの大神楽
土瓶を用いた曲芸が凄い。
 
歌之助さんの二席目は「骨つり」。
楽しい。終盤の展開が本当に減り張りがあって良い。
 
中入りの後、「祝いのし」。
家主さんの言動が、教わったとおりにいく辺りの喜ぃさんの仕草の大げささ。
見るからに可笑しい。
 
今日の雨で晴れ男を返上すると仰有っていた歌之助さん。
会が終わって繁昌亭を出ると、空は晴れ渡り月が輝いていた。
その力は衰えていないかも。