『紅雀と阿か枝』
『第二十回 二十回目の紅雀と阿か枝』に行く。
二十回目の節目も普段とは変わらずに淡々と。
普段よりお客さんが多目。
三十七部用意したパンフも足らないほど。
まずは吉の丞さん。
微妙に声が嗄れていたような感じ。
「米揚げ笊」は強気の米相場師の旦那を喜ばせた頂点まで。
その後を簡単に説明する形で終えた。
紅雀さんの一席目は「夏の医者」。
自宅アパートでの夏場に起こったあれこれをまくらに。
診察に行くのが気乗り薄な様子の医者の描写が楽しい。
自らの腕を使った、ウワバミの表現も面白い。
阿か枝さんの一席目は「ねずみ」。
以前聴いたものより変化している。
ちょっとした工夫が嬉しい。
阿か枝さんの二席目は「軽業講釈」。
怒りの感情を募らせていく講釈師と、軽業小屋の面々のけろりとした様子との対比が効いている。
紅雀さんの二席目は「いらちの愛宕詣り」。
いらちで頼りない、そんな主人公の男が憎めない人物に感じられる。
明るさの故か。
基本的に二ヶ月に一度のこの会。
今回で今年の分はお終い。
会場を抑えるのを失念していた所為だとか。
ありゃ〜。
ということで、次回は来年の一月になるようだ。
お二人の更なる成長を期待して、次の『紅雀と阿か枝』を待つとするか。