『まっくらくご』

缶バッジ

 
『まっくらくご 第1回公演 〜桂九雀の会〜』に行く。
 
話芸を真っ暗闇の中で行うという企画。
会場は映画館なので、もってこいの場所。
 
入場時にお客さん一人一人にみかんが配られた。
 
いつもの『神戸らくごビレッジ』の時よりも薄暗い会場。
最初に主催スタッフ、実行委員の吉川さんのご挨拶。
そして、照明が落とされ、会場は鼻をつままれても分からない闇に包まれた。
 
まずは九雀さんの登場。
とは言っても、九雀さんが声を発するまで、登場されたのがわからない。
会の趣旨などを説明され、西沢和弥さんを紹介された。
 
簡単な御喋りの後、曲「二、三の不幸なできごとについて」へ。
一曲終えて、九雀さんと交代。
 
九雀さんの一席目は「皿屋敷」。
皿屋敷の所以の説明は、親父っさんでなくて地話にて。
 
再び西沢さんの登場。
「自然の神秘」を。
 
九雀さんの二席目は「景清」。
九雀さんの声が上手から下手へ、下手から上手へ。
定次郎と甚兵衛さんが清水さんへ参詣するあたり。
九雀さん自身が移動しているようだ。
 
西沢さんの三曲目は「真冬の出来事」。
ちょっと間違えたが、そこは笑いにもっていく。
 
九雀さんの三席目は「千両みかん」。
入場時に配られたみかんはこの噺のため。
みかんを食べる場面で、会場のお客さんが(ほぼ)一斉にみかんに口をつける。
自分の口に拡がる味と、周囲を包む柑橘の香り。
感覚が"みかん"に集約していくようだ。
 
プログラムが終了し、会場の照明が灯される。
ある種のネタ晴らし。
九雀さんの装束は黒で統一。
足は素足。動いたときに音をたてないようにだろう。
九雀さんが身につけたウェストポーチには「景清」で使った鈴なども。
鳴り物担当の佐ん吉さんも黒い服装。
三味線を弾かれる奥さんも同様。
 
会の性格の故か、目のご不自由な方が結構来られていた。
 
実験的で且つ新たな発見をさせてくれる落語会であった。
 
アンケートに回答し、缶バッジを頂いたのであった。
 

  • 桂九雀     ご挨拶
  • 西沢和弥    「二、三の不幸なできごとについて」
  • 桂九雀     皿屋敷
  • 西沢和弥    「自然の神秘」
  • 桂九雀     「景清」
  • 西沢和弥    「真冬の出来事」
  • 桂九雀     「千両みかん」

プア・アコースティックス

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