『らくご道』

『らくご道』

 
『らくご道 〜笑福亭生喬と桂こごろうの落語会〜』に行く。
 
上方亭へ。
お客さんの集まり方は普段よりゆっくり目だが、開演時間にはかなりの入りに。
いつもより、女性の比率が多いかもしれないくらい。
 
最初に、こごろうさんが登場。
私服姿だ。
生寿さんが『らくご道』を卒業したので(生寿さん目当ての)お客さんが減っていたらどうしようかとドキドキしていたと、こごろうさん。
最近の落語会では、若手の噺家さんに惹かれて来られる方も多いのだそう。
その生寿さん、こごろうさんのところへネタを教わりに来ている最中だとか。
こごろうさんに教わった噺家さんは由瓶さんに続いて二人目であるそうな。
生寿さんがこごろうさんに教わろうとした理由は、生喬さんに義理立てしての事なのでは、と自嘲的な謙遜で。
昨今の政治ネタも幾つか。
 
生喬さんの出番。
演目は「手水廻し」。
大坂の宿屋の場面で、田舎の旅館の主人と板場の喜助のやりとりで、実際の"手水"への反応に一工夫加えられている。
まくらで、今年の『彦八まつり』の話題も。
先だって、上方落語協会の会議で決まった事を教えていただいた。
ざこばさんが会議を主導されて、いつもよりテンポよく会議が早めに終わったのだとか。
『彦八まつり』の奉納落語会の企画で、二十回を記念しての入門二十年目の噺家さんを集めた会や、余芸で売れた落語家さんの会などが予定されているとか。
余芸の会では、立案者のざこばさん自ら「動物いじめ」をされるとか。
 
こごろうさんは「素人浄瑠璃」。
「寝床」の、旦那さんが浄瑠璃を語り立てるところまで。
旦那さんの、上機嫌状態の表情と、悲嘆に暮れる様子の差の表現が楽しい。
 
仲入りの後、対談。
先の、「手水廻し」に関するお話も。
いくら田舎の人であっても、実物の"手水"を見ればそれが何であるか解るであろうから、違和感があって「手水廻し」をする気になれないとこごろうさん。
それに対し、噺の中に、思い違いが起きる感情のシステムを盛り込んで演出をしていると解説をする生喬さん。
「手水廻し」が、「貝野村」というお噺の後半部であるという事も説明。
前半部と後半部分では主人公が変わってしまう「貝野村」を構成し直すアイデアを、こごろうさんと生喬さんで舞台の上で一考。
 

  • 桂こごろう        ご挨拶
  • 笑福亭生喬       「手水廻し」
  • 桂こごろう        「素人浄瑠璃
  • 生喬 こごろう      対談「夕焼け日記」